倉庫作業員は本当に底辺なのだろうか?【食肉工場の例】
仕事のジャンルは選ばない、カスカスです。
さてハローワークや求人サイトで一度は見たことがあるであろう『倉庫作業員』という仕事。
フォークリフトで商品を運搬したり、仕分けやピッキング作業が代表的な仕事内容。
そんな倉庫作業員に対して、
・倉庫作業員は将来性がないから辞めたい
・倉庫作業はブラックだから辞めとけ
こういった『倉庫作業員は底辺』って声が多く挙がっています。
倉庫作業が気になっていても、こういった声があると働きたくても抵抗がありますよね。
食肉工場の倉庫作業員として働いていた私の経験を元に、底辺と言われている倉庫作業員について書いていこうと思います。
※当記事は2019年に投稿した記事の大幅リライト版です
なぜ倉庫作業員は底辺と言われるのだろうか?
では、なぜ倉庫作業員が底辺と言われているのかを経験を元にお話ししたいと思います。
倉庫作業員の仕事内容
私の経験したのは、食肉工場の倉庫作業員。
ベルトコンベアで流れてくる食肉段ボールをパレットに仕分け
↓
商品を積んだパレットをフォークリフトで冷凍庫へ運搬
↓
冷凍庫の商品を各発送先に分けるピッキング作業
↓
トラックが付いたらフォークリフトで積み込み
といった作業内容でした。
全て一人でやるというわけでなく、複数人で役割分担していました。
どうでしょう?
言葉にすれば簡単そうに聞こえるでしょ?
実際に簡単だったんですが、簡単だからこそ『底辺職業』と呼ばれるのかもしれません。
体験談1:フォークリフトで物壊し
フォークリフトに乗ったことのある人なら分かってくれると思いますが、私自身フォークリフトで結構商品を壊しました。
立ちリフトと普通のフォークリフトの二つを操作しましたが、箱にフォークをぶっ刺したり、パレットを崩したり・・・。
そのたびに始末書を書かされ、上司から怒られる。
倉庫作業員の給料
倉庫作業員が底辺職業と言われている原因には、『給料が安い』というのがあります。
しかしこれも仕事によって違い、食肉加工場の倉庫作業員(正社員)だったときは残業込みではありますが、地元水準でかなり高い給料でした。
なので給料に関しては「会社による」もしくは「契約条件による」です。
大手工場の倉庫作業員なら、かなり給料が高いこともあるようです。
給料は上がりにくい
倉庫作業員は工場の製造過程における末端の仕事。
なので会社の業績が反映されにくいポジションだと思います。
そのため、給料が上がることはほとんどありません。
少ない給料は、後述する残業の多さでカバーしていく感じでしょう。
倉庫作業員の人間関係
『人間関係』が倉庫作業員を辞めた理由でもあります。
倉庫作業というのは誰でも出来てしまう簡単な仕事です。
「誰でもできる」ということは・・・・言わなくても分かりますよね?
色んな境遇の人たちが集まるわけです。
リストラされた人、仕事がない50代、ケンカして辞めた兄ちゃん、不登校上がりの若者などなど。
最初の入社時は可愛がられたり、優しく接してくれたりする可能性が高いです。
しかしそれも最初だけ。
慣れてきて本音で語れるようになると、意見の食い違いやパシリ的なことも起きてしまいます。
狭い空間での仕事なので、人間関係がこじれると二度と戻ることはありません。
体験談2:会社外の人とのトラブルも・・・
倉庫作業員は会社の人としか関わりがないと思ったら大間違い。
本社の人間、工場職員やトラックの運転手など色んな人と関わりがあります。
特にトラックの運転手の中には気が短い人も多く、少しでも積み込みが遅れるとめちゃくちゃ怒られます。
過去にはトラックの運転手と倉庫作業員のおっさんが一発触発の言い争いになったことも・・・。
仲良くなればそういったことも減りますので、人間関係は意外と重要です。
残業が多い
こちらも職場によりますが、『残業が多い』という部分もあります。
倉庫作業員は、工場でいえば末端の仕事。
製造工場の機械故障で3時間ストップしたときなんかは、そのまま3時間残業になりました。
私がいた食肉加工場なんて定時に帰れることはほとんどなく、ほぼ毎日2時間以上の残業でした。
今は法的な問題で解決したかもしれませんが、時間に拘束されるという部分でも底辺と言われるかもしれません。
倉庫作業員のメリット
底辺と言われている倉庫作業員ですが、もちろんメリットもあります。
というのも介護ほど悪いイメージはありませんし、仕事自体も単純作業が多いので慣れるまで時間がかからないと思います。
仕事を覚えるのが苦手とかデスクワークが苦手という人には向いている職業です。
人間関係でも色々な人がいるとは言いましたが、安定した人間関係を築ければ楽しい職場と思います。
・デスクワークが苦手な人
・接客が苦手な人
・体力に自信がある人
・特に資格やスキルがない人
新卒で倉庫作業員は少しもったいない気もしますが、中途や50代以上の人なんかにもおすすめ。
会社によってはパート・契約社員から正社員を目指せる場合もありますし、出世も可能です。
倉庫作業員に将来性はない?
といった声もあります。
確かにメイン工場の経営が悪化すれば、そのしわ寄せは末端である倉庫作業員に来るでしょう。
そして最近では機械化も進んでいますので、将来的には機械に仕事を奪われるなんてことも無きにしも非ずです。
そういった意味では将来性はないのかもしれません。
倉庫作業員は底辺ではない!!
世間的に底辺と言われている倉庫作業員ですが、必ずしも底辺とは言えません。
人によっては働きやすいと感じるだろうし、給料も会社によっては高い場合もあります。
自分の与えられた仕事だけをこなしていればいいので、精神的にも楽でしょう。
もちろん将来性に関する不安は残りますが、「とりあえず働ければいい」って人にはピッタリの仕事だと思います。
この記事での“倉庫作業員”は、あくまでも私が勤めていた食肉工場での例です。
実際はもっと働きやすい倉庫やキツイ倉庫、ブラックな倉庫など色々あると思います。
倉庫作業員が気になった方はネットの情報を参考にし、メリットデメリットを考えた上で働いてみてください。
倉庫作業員の経験がある方の体験談や感想など、コメント欄へ気軽に書き込んでください。
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